昨年制作を担当した、花永美術様の制作物見本をいただいてきました。
今回のアイテムは、レンタルフラワーサービスのカタログとA4三つ折りのリーフレット、それからカタログにはさみ込む料金表です。起業して初めてのツールということで、ディレクションから撮影、デザイン、コピー、印刷まで。フルコースのご依頼でした。
花永美術のアーティスト、鬼頭さんのつくるアーティフィシャルフラワーアレンジメントは鮮やかで力強い色が印象的。かつてガウディに惹かれて渡ったというヨーロッパで触れた色彩が影響しているのでしょうか。撮影時にも作品を置いた途端に場がパッと華やぎ、空気感が変わるのを感じました。
花永美術様で扱っているのは、その場の主役になるような大ぶりのアレンジメントから、なにげないコーナーで存在感を放つ小ぶりのものまで。明るい色合いに思わず笑顔になり、会話も弾みそうです。Mサイズ以下のスタンディングタイプの花器は、花の本場、欧州製を取り寄せているというこだわりぶり。
その華やかさに留まらず、造花で匂いもなく、ゴミも出ないので、実務面でも介護施設やレストランなどの人が集まる場所で好評なんだそうです。枯れたりしないので、メンテナンスいらず。屋内の公共スペースに良さそうですね。
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鬼頭さんとの出会いは2017年。ある施設のイベントでご紹介いただいて名刺交換したのがご縁でした。それから5年経ち、独立起業されたとご連絡をいただいた時は覚えていてくださったことに感動しました。思えば、最初にお会いしてからだいぶ経ってお声がけくださる方は結構多い……。どんな出会いも大切にしなくては、と改めて感じます。
そして偶然にも事務所もご近所。それでというわけでもないのですが、撮影は練馬区のフォトグラファー、佐藤朗さんにご協力をお願いしました。
撮影は鬼頭さんのご希望でこれまた近所にある、画家のアトリエだったスタジオで。普通のハウススタジオとは違い、凝ったディテールや経年によるシャビーな表情も画面にニュアンスを加えてくれます。こちらのスタジオはテレビ番組で取り上げられたり、映画のロケ地にもなっています。
建物に注意が必要など制約はありましたが、ロケハンで鬼頭さん、佐藤さんがしっかりセッティングを検討してくださったおかげで、スムーズにすすめることができました。
印刷は(株)エコーさんに依頼。エコーさんには駅関連グッズでいつもご一緒させていただいています。今回は印刷をお願いしました。全工程ご近所つながり。
簡易な印象のあるオンデマンド印刷ですが、きちんと色校をセッティング。鬼頭さんにも現場にお越しいただいてチェックし、エコーさんも交えて方向性を相談。その場で微調整をしてもらいました。
美しく撮影して満足できる誌面ができても、最後の印刷が制作の締めとしてやはり肝心。大切な工程です。
カタログはまるで写真集や画集のように、そしてリーフレットは具体的な業務案内として、それぞれ役割を持たせて制作しました。すでにほぼ配り終えたとのことですが、大変ご好評とのお話をうかがってうれしくなりました。
フラワーアレンジメント:鬼頭量一(花永美術)
撮影:佐藤朗(株式会社フェリカスピコ)
アートディレクション&レイアウト:藤原ユカ(レスカルゴデザイン)
印刷:株式会社エコー
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