ART BENTO BOX展を控えて、ご報告が少し遅くなってしまいましたが、先月末から今月にかけて開催されたLINK LINK POSTERS 2021。おかげさまでご好評のうちに無事終了しました。
ご来場いただいた皆様、SNSなどでいいねをしてくださった皆様、グッズをお買い上げくださった皆様、ありがとうございました。
LINK LINK POSTERS 2021(リンクリンクポスター展)は、10人のイラストレーターと10人(組)のデザイナーが組んで、ポスターをつくりあげるというグループ展でした。
最初に参加者が一堂に会したのが4月。その場で各々自己紹介をして、組んでみたいなあ、というパートナーの希望を出します。その結果、晴れてペアとなったのが万年筆画家、絵本作家、そしてデザイナーでもあるサトウヒロシさんでした。
顔合わせから完成まで
5月、ふたりで初めての打ち合わせ。
このポスター展はイラストレーターさんが主役。早速サトウさんに希望するテーマを聞いてみました。すると、コロナ禍で感謝したいのは医療従事者だけではない。保育園に通うお子さんをもつお父さんでもあるサトウさんは、保育士さんに感謝を伝えるポスターをつくりたいとのこと。
私からの注文=お願いはひとつだけ。現実ではない設定、つまり、スタートレックに出てくるような異星人なども登場させて、よくあるほんわかしたポスターではなく、ちょっと異質な感じや毒気みたいなものも加えてほしいということ。
ほんわかポスターは仕事でもあり得ますが、せっかくなので、いつもは難しい、ちょっと変わった味付けをしたかったのです。
そこで、ふたりであれこれ相談して出来上がったのが、保育士さんがガリバーのように大きく、そのまわりをいたずら盛りの小さな子どもたちが賑やかに過ごしているという設定。
そのあと、サトウさんがさらにアレンジして、すくすく育っていく子どもたちがいる保育園を植木のイメージで見事に集約してくれました。大きな保育士さんのひとり(手が4本、耳が片側に3つある!)が水やりをしています。よく見ると人の親子の他に動物の親子がいたり、恐竜の子どもがいたり、みんな様々に過ごしていて、見るたびに発見があります。
ここまでの大作を仕上げるには時間もエネルギーも相当必要だったはず。
実はラフを拝見した時に、内心ヒヤヒヤしながら「あと10人くらいは欲しい」と言ってしまったのですが、サトウさんは目を一瞬泳がせながらも(笑)「そうですね」と即答。私の無茶振りにも文句ひとつ言わず、実現していただいた寛容さにはただただ感謝です。
遠くから見ても目を引いて、近くに寄っても楽しめる、二度美味しいポスターにしよう、という贅沢な目標も十分に達成できたかなと思います。
搬入の時にB1のポスターを広げた時にはまわりの参加者から、おおっという声。サトウさんが持参した原画を出したらさらに反響が。大きなポスターになっても見どころ満載のぎゅうぎゅうした絵をあんなに細かく。登場人物ひとりひとり、みんなストーリーを持っているのがすごいです。
原画を掲げるサトウさんを写真に収めたい人がなぜか続出して、しばらくの間、タレントさんのようになっていました(笑)。
チラシとグッズも制作して架空のキャンペーンに
ポスター展ではあったのですが、関連するものなら物販もして良いというお話があったので、グッズとチラシもつくってみませんかということでこちらも実現しました。
実際の広告では、メインビジュアルを様々なツールに展開するものですが、それをなぞって、保育士さんに感謝する架空のキャンペーンに仕上げました。
ポスターの情報はシンプルに、チラシの表面はポスターと共通であえて販促展開のパターン通りに。裏面ではキャンペーン内容を大まじめで'それらしく'創作。「皆さんから寄せられた声」はサトウさん作の楽しい内容で、保育園に絡んだエピソードを。実はサトウさんご自身も親子として登場しています。 最後に(チラシっぽく)ふたりの広告もちゃっかり載せました。
グッズはメインビジュアルのトートバッグと、キャラクターアクリルチャームを製作。紙から飛び出して、立体的な展示になりました。
他のチームのポスターもそれぞれ力作揃いで、見応えのある楽しい展示でした。コーディネーターの中村欽太郎さん、ギャラリーダズルさん、ありがとうございました!
メインのポスターとグッズ製作は、駅周年グッズでお世話になっている(株)エコーさんにお願いしました。
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