出演させていただいた練馬人図鑑がYouTubeで公開されたので、番組内でお話ししたことの補足をこちらでぼちぼち書いていきます。
今回は3つ目のテーマ、「練馬の企業とコラボ」でお話しした(株)エコーさんとのお仕事について。
きっかけはFATHER'S TOOLSのアクリルチャーム
練馬異業種交流会の代表幹事でもある(株)エコーの小林社長とは、レスカルゴが加入している東京都印刷工業組合練馬支部の広報でご一緒しています。4人のメンバーで支部報をつくったり、役員会で顔を合わせることも多く、その時にエコーさんで扱っているアクリルキーホルダーをみせてもらいました。
そのキーホルダーがずっと頭に残っていて、昨年「テノヒラZAKKA Happy Holidays展」のために、FATHER’S TOOLSのアクリルチャームの製作をお願いしました。5mm厚のアクリルに型抜きを施した、でっぱりのない円形の凝ったデザイン。
難しいポイントがいくつもあったようなのですが、「やってみましょう」とつくっていただけました。
この「やってみましょう」はデザイナーにとって非常にありがたいセリフ。
そのあと逆に(株)エコーさんから、駅周年グッズの製造元となる際に、アートディレクターとしての参加をご依頼いただいたという訳です。最初の西日暮里から始まり、東中野駅のグッズもおかげさまでご好評。現在も4駅発売中…と継続してご一緒させていただいています。
程よい距離感で一緒にものをつくりあげるということ
番組でお話しした通り、自転車でも行けるような距離感は何かと便利。
ちょっと打ち合わせしたい、仕上がりを確認してほしい、見本を取りに行くなども割と気軽に、例えば他の打ち合わせの帰りに寄る、ということもしやすいので、自然と連絡も密にできます。複数のグッズが同時進行となると、やはりそこはぐっとアドバンテージが上がります。
こちらの案件ではアートディレクターの私が大ラフを描き、素材をある程度用意したら、今度はエコーのデザイナーさんがうまく形に。それをチェックしてさらにブラッシュアップし、迷うところは都度相談して仕上げていきます。エコーのデザイナーさんは皆さんとてもまじめで優秀。仕上げる際に補正したり、時には思わぬ提案もしてくれます。
企画段階から製造まで行ったり来たりしながら皆でつくりあげていく一体感もとても楽しいし、なにより購入される方にどんなものなら喜んでいただけるのか、複合的なチームとして検討しながらつくると緊張感もあって、より良いものができる。そんな実感もあります。
印刷会社さんとアートディレクターが
ガッチリ組んで仕事をするメリット
(印刷会社ですからもちろん)製造の現場と直結しているので、どこまで実現可能か早い段階で確認しやすく、データも製造に最適な形で仕上げてもらえるという利点もあります。
また、通常の企画→デザイン→決定→製造という一方通行の工程だと、最初に提示された(一般的な)条件下で考えることになり、どうしてもしばりがありますが、早い段階で現場の声を聞けるのでクリエイティブにも幅が出るような気がします。途中での「ひょっとしてこんなのも可能?」という問いに「行けますね」との即答もあれば、「ちょっと確認します」となっても答えが早い。
逆にレスカルゴから製作をお願いする時にも、製造条件に合わせてこちらでつくったデータをちゃんと微調整してくれるので、通販で頼むような一抹の不安といったものには無縁で安心感があります。ここは距離に関係なく、印刷会社さんと直でやりとりしてお願いするメリットと言えるかもしれません。
どこでもつながれる今、地域での協業にも違う魅力が。
私と違って、生まれも育ちも会社も練馬の社長は地元でも顔が広く、練馬の駅前で石を投げると知り合いに当たるんじゃない?と冗談で言いたくなるほど。練馬に関して詳しく、話を聞くのも楽しいです。
川崎から中野区を経て練馬に移り住んだ私も、地域に溶け込めてきている感じがしてきて、この感覚はなにごとにも変え難い。
社長ご自身の会社や仕事、印刷への思いも刺激になります。
地域、国、場所にしばられずに様々な方と様々な形でお仕事できたらと考えていますが、それと同時にご近所でこんなふうに協業できるのも、とても素敵なことだと思っています。
エコーさんには先月出展したオーダーグッズ・ビジネスショーやLINK LINK ポスター展、今月21日からのART BENTO BOX展でもご協力いただいています。
そのお話はまた次の機会に。
余談ですが、エコーの小林社長も練馬異業種交流会の代表幹事として、同じく東京都印刷工業組合練馬支部・広報仲間の有限会社かどや印刷・加藤吉孝専務取締役も私の前の回で練馬人図鑑に出演されています。
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